利尻山登山道整備 その三 ほか

7月~8月にかけて施工した利尻山での登山道整備を紹介してます。
 
今回は石組みでの施工です。
これは導流水制工と言い登山道外へ水を排出する方法です。
 
登山道浸食の原因には二つの大きな事柄があります。
ひとつは「登山者の踏圧」、もう一つは登山道を流れる「水」です。
登山者の踏みつけによる浸食はよく目立ちますが、実は雪解け水や
降雨の時に流れる水によっての浸食は非常に激しいことが多々あります。
とくに、数年に一度の豪雨時には登山道の形が変わることがあるほど影響があります。
 
この水の流れを少なくするというのが今回の整備です。
木、石、土嚢など材料はいろいろと使えますが、今回は現地の石材を使いました。
 
施工前                         施工後
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違いがわかるでしょうか。
施工前は登山道に沿って流れていた水を、石で高さを出し、水を外へ誘導しています。
このような施工を数十メートル間隔で入れできるだけ登山道に水が流ないようにします。
 
施工前                            施工後
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排水工として溝丈に掘られた施工は今までもよくありますが、溝が詰まり機能していないことが
多くあります。このようにある程度の斜面を作り水を誘導する方法も利点が多いと思います。
 
施工前                            施工後
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場合によっては溝を掘ることもありますが、毎年点検し、詰まりを取り除くことが必要です。
近自然工法は現地の地形、地質、材料によって施工方法を変えることが重要です。
 
このように、一つ一つは小さな施工ですが、しっかりと機能した場合、豪雨時でも登山道に
流れる水は非常に少なくなり「水」による浸食は激減するはずです。
今後は施工したものがしっかりと機能しているかのモニタリングが重要です。
 
7~8月はこのような施工をしてきました。
利尻島にいた20日ほどの間、雨は一度も降らず作業ははかどりました。
「暑さ」と「ブヨ」と「うるし」には参りましたがとても楽しく作業でき、いい経験になりました。
地元の方々には感謝です。
 
今年はさらに9月~10月にかけても利尻の整備に行く予定です。
その時はまた紹介しようと思ってます。
だれか一緒に整備する人はおらんかなぁ。
 
忘れてはならないのが利尻島での休日です。
山もいい、海もいい、すごい島ですねぇ 利尻は。
 
まずは山。
 
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沓形コースから見た
利尻山「西壁」。
冬にはここをスキーで滑る(落ちる?)人も
いるようです。死なないように。
 
北海道の山でなかなかこのような風景は
見れません。
 
登ると周りは「海」というのもいい。
 
 
 
 
 
 
 
 
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「リシリヒナゲシ
利尻固有種です。
 
しかし、登山道には後から植えられた微妙に種の違う
栽培ヒナゲシがあるという。
 
調査のため、これには標識が付いていました。
 
 
イメージ 1非常にワイルドな登山道。
 
ワイルドというよりは危険です。
沓形コースの「親不知子不知」という難所。
常に落石があり、地面は斜度のある礫地。
ロープも無くきわどい道です。
 
普通なら通行止です。
地元の人の判断はワイルドです。
 
 
 
イメージ 2利尻山は標高こそ2000mはないですが
登山としては1500mを一気に登ります。
 
アップダウンもなく、上りはひたすら上り、下りもずうっと
下りです。
こんな疲れる山も珍しいように思います。
 
登山の時は「覚悟」と「装備」と「事前情報」をしっかりと。
 
 
 
 
そして、利尻の海、釣りです。
釣りが何よりも好きなもんで、ゴムボートを車に積んで休日は釣りしてました。
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泊港から利尻山を望む。
 
利尻は漁師さんたちがとても気さくでした。
これだけでも非常にありがたいこと。
 
 
 
 
 
 
 
利尻は凄い。
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クロソイ40オーバー。
このサイズが普通に釣れます。
 
というか、小さいサイズが来ない。
アブラコでもソイでも30cm以下はほとんど
釣れませんでした。
 
 
 
 
シマソイ                           クロソイ
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ジグでもワームでも、岸から50~100m以内でガンガンきます。
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しかしながら、今回の最大がクロソイで48cm。
60UPを期待したのでいまいちでした。
 
だが、デカイのはいる。見た。
水深4~5mで海底を見ながら釣りしていた時のこと。
とんでもなくでかいシマソイがはっきりと見えてました。
しかし、奴は目の前でワームを動かしても動かない。
隣にいた小さいのがかかったと思ったらこの48cmでした。
奴はどんだけデカかったのか。
次回、チャレンジしたいと思います。
 
山もいい、海もいい、利尻は面白いです。