小笠原作業風景・・動画です・・


今期の小笠原業務もぼちぼち進んでいます。
父島での作業は千尋岩へのルートに移りました。

雨季にはとてもぬかるむ場所を何とかしてくれと言われ、やってみました。
自分は道の真ん中に木道がドーンとあるような施工は好きではありません。
実はぬかるんでいる期間は一年中ではなく、乾いているときのほうが多かったりします。
その時に道の真ん中に施工物があると、正直邪魔なんです。
ぬかるむときのエスケープ的なルートであれば良い、という発想で施工しています。

・水は高みと低みがあれば低みに向かって集まる
・道の踏み面自体に勾配があれば水は溜まらずに流れる

などなど、当たり前のことを考えて、自然界にある構造を参考に施工しています。

施工を手伝ってくれた人も、作業前は「何を言っているんだろう?」という表情をしていますが
施工後は「言われてみればあたりまえだ」という表情をしています。
いつもそれがとっても面白いです。

今年も小笠原でやってます

今年も小笠原諸島に来ています。
毎年、小笠原村役場からの仕事で来ていましたが、
今年は環境省からの作業も増えました。
「近自然工法」の考え方が少しづ広がっているようでうれしく思います。
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出発の日はとりあえず除雪。
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新千歳空港はかなりの欠航でしたが、さすがは旭川空港、いつも通り。
おがさわら丸で24時間の船旅。ひたすら読書。
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着いたらすぐに下見。
今回のスタートは「オガグワの森」の道つくりです。
外来種がはびこる森を切り開き、在来種を植樹して、
新たな森にしていこうという村民も関わる道つくりです。
昨年から始まり、昨年は村民参加イベントで約100段の階段を作りました。
その時には50人の村民が参加。
その後の植樹イベントや道つくりイベントでは70人から100人の
村民参加があったとか。凄い!!
今回は村民参加イベントはありませんが、
難しい急斜面の歩行路確保を地元の方々と整備します。
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材料は切り出した外来種の倒木。
業者にお願いして長めに切ってもらった間伐材が使い放題です。
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長い!太い!
運搬はたいへんだけど、設置すると安定感抜群です。
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作業は地元の方々を指導しながら、手伝ってもらいながら、という感じ。
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発注者である役場チームは、産業観光課、総務課、環境課、
建設水道課、住民課、財政課等々いろいろな課の方々が入れ替わりで
来てくれます。考えてみるとこれは凄いことですね。
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環境省からも見学に。と言ってもすぐに手伝ってもらいますが・・。
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東京都レンジャーは整備もベテラン。
かなりの部分を任せられます。
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ひたすら玉切り男。頼りになります。
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初めての人は何をしたらかわからない。
だけどできるだけ作業を細かくしていくと、やるべきことが理解できる。
しっかりと戦力になります。
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難しい木材合わせ。
時間はかかっても、地元の人ができるようになることが大事。
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そして、毎年会う方々はようやく自分の性格をわかってきたようです。
「この人ダメ出しがものすごい!!」
毎年行く斜里岳などでも言われますが、地元の人がした施工でも
「ニコニコしながら全否定する」とか「少し違うと言いつつ全部直す」とか。

そうなんです。自分はダメだと思ったら否定をする男。
すべてに「イイね」と言っていれば好まれるけど、道はダメになる。
どんなに嫌われてもダメなものはダメと言います。
その場で出来る全力を投入します。

だけど、そうでなければならないということも、わかってくれていると思います。
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そんなこんなで厳しい斜面にバッチリ階段が出来ました。施工前後。
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ここは老若男女が来るところ。
「なんとか歩ける」ではなく「安心して歩ける」施工を。
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大木の根をイメージした階段工。
どれが根なのか、施工物なのかわからないほど自然な仕上がり。
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石材の代わりに玉切りにした丸太を使用。
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スロープにも小段をつけてもらうなど、細かい配慮。
ちょっとした説明しかしなかったけど、よくここまで仕上げてくれました。
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太い木って良いなぁ。安定感抜群。
杭はもちろん、カスガイもほとんど使わなくて良かった。
埋めたり引っ掛けたりするだけで杭施工よりも強度が出ます。
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階段をカーブさせ、斜度を緩くし、踏み面を広く見せ、安心感ある階段に。
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地元の人が「これはイイね」と言ってくれるのがありがたい。
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良い森の道になりそうです。
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それにしても人が多いんだよなぁ。指示出しがタイヘンなんだよなぁ。
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冬にも施工ができる環境を作ってくれることに感謝。
技術を高め、アイデアを広げたいと思います。
何よりも楽しいからイイですね。

またまた徳島剣山

9月10日から3年目になる徳島の剣山に来ています。

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徳島県からの作業依頼。
地元の林業会社ウッドピアさんが受注し、施工指導として3年目になります。
徳島県知事は山好きの方で、毎年剣山に登るとか。
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まずは今までの施工箇所の点検から。
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ウッドピアさんには昔ながらの土方がいます。
今時は作業機械を使えると技術があると言われますが、
自分はそれだけとは思わない。
シンプルな道具を使いこなし、アイデアがあり、タフであること。
最近の現場ではそういう人は見かけなくなりましたが、
ここには生き残りがいます。いつもこちらが勉強になるほど。

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その土方が「なんやよう馴染んどるわ~」「たいしたもんや~」
と言っていたのでとりあえず安心しました。
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ここ3年の施工は、ほぼ手直しは必要なし。
大雨が少なかったから、ということかもしれませんが。
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いにしえから続く古道・・・。
嘘です。3年前に作りました。馴染んでます。

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この施工はヤシネットが抜群です。
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今にも崩れそうだった場所に、様々な植物が復元しています。

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雨の剣山になっていますが、苔むした感がとてもきれいです。

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良い道だなあ。

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とは言え、今回の任務はここ。
土砂が崩れ続けている場所を止めてくれとのこと。
ハッキリ言って難しい!!

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どうすんだこれは・・。
こういう時は自然を見る。
自分はどうする、ではなくて自然ならばどう成っていくのか。
しばらく周りを観察すると自然はいろいろとヒントをくれました。
初めてのアイデアだけどやってみようと思います。

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あと少しの滞在だけど、
きっと何とかなるべ。

カリスマブロガー来宅

とある晴れた日。
小笠原父島在住のカリスマブロガー「オガちゃん」が来てくれました。
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小笠原に住んでいる、本名が小笠原さんなので「オガちゃん」なんです。

毎日のブログを欠かさず十数年。小笠原では知らぬ人がいないほどのブロガーです。
もはや芸の域に達したダジャレと、全国のローカル情報を知り尽くした話術で
とても楽しいツアーをしている自然ガイドが本業です。
オガツアーのブログ

北海道へ上陸したと思ったら、怒涛に北上し、日帰り利尻礼文をし、
旭川におりてきたところを捕まえました。
北海道山岳整備事務所兼、大雪山・山守隊事務所兼、おかファーム事務所の
おかざき自宅に泊まってくれました。
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泊まった翌日がとても天気が良く、山がすっきり見えたので
スタッフとともにそのまま山へ行きました。
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遠くに見えていた山が、すぐそばのところまで歩いてみました。
道はほとんど雪の下です。
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気温はこの程度。
まだまだ吹雪くような日もありますが、晴れていればフリース1枚で暖かいです。
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見晴らしがよい日でした。
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雪の上もけっこうイケてます。
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はじけるオガちゃん
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キツネを見て・・
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ラーメン食べて・・
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オガちゃんinモンベル
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オガちゃんin世界ネコ歩き
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はや足で去っていきました。
スタッフ一同、今なかなかに仕事が進まず、精神的にまいっていたところでした。
オガちゃんの普通の会話に突如入れ込んでくるダジャレは、完全に脱力系です。
良い感じに力が抜けたようです。
ありがとうございました。
今度会うのは小笠原でしょうか。
楽しみです。


トマトは順調、景色はきれい

当麻町も最高気温が20℃を超えるようになりました。

ですが、あさっての最低気温は2℃予想。
寒かったり暑かったりの難しい天候です。

そんな中、トマトは順調に育っているようで、
朝に見回ると葉の先に露をつけるようになりました。
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いつ見てもきれいな感じです。

遠くに見える大雪山
雪が融けたり、また付いたりと日々の変化があります。
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田んぼに水が入り、夕焼けがきれいに見える時期になりました。
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いつ見ても中々飽きないもんです。

犬も元気。
とても人好きなのですが、見た目が大きくて怖いらしく
しっかりと番犬になっています。
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明日も田植え。
外仕事は全力を出せるから楽しいもんです。

ようやくトマト定植

しばらくぶりのおかファームです。
今年もトマトを定植しました。

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シンディスイートという中玉トマトを作っています。
大玉やミニトマトなど、20種類くらいは作ったけど、今はこれだけしか作りません。
おかファームの基準は「売れる」とか「作りやすい」とかではなく
「美味しい」です。
シーズンになり、毎日トマトを食べ続けると美味しいトマトしか食べられなくなります。
食卓にいろいろな種類があっても、これしか減らなくなりました。
他のトマトは食べなくなったので、作るのはこの種類だけ。
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畝だけはやたらと高さあるけど
肥料はほとんどやらず、一部は不耕起にしてみました。
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今年から若者が手伝ってくれます。
彼のことは今度紹介しなければ・・・。
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7月中旬には採れ出すはず。
トマトジュースを作らなければ・・。
山仕事が忙しいんだ・・。
大丈夫だべか・・。
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雑草がきれいなんです。
その下の土は畝よりもいい感じの生態系が出来ている。
ふつうは雑草を嫌い、草一本生えていない圃場が素晴らしいと言われるけれど、
そういう場所は直感的にはちょっと「不自然」に見える。
なんで雑草って駄目なんだべ。

まあマルチも不自然だけどね・・。これには訳があるんです。
いつか説明します。

今年も美味しいトマトとトマトジュースが出来ますように。
あとは頑張れ!土と苗!虫も頼むぜ!
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近所の農家から玉ねぎももらって植えてみました。
寒いんだか暑いんだかわからない、いい天気の日でした。
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結いの道の、根っこと杭

下條です。
小笠原の思い出話が続きますが・・・
父島、母島を歩いていると、
色んなところに、過去に行なった施工個所があります。

今回は桑の木山から扇浦に続く道で・・

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その中で、とても印象に残ったものがありました。

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一見全然わかりませんが・・・

横に伸びた木の根っこが、両側で押さえられて
動かないようになっています。

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ひとつは、元々あった、自然のもの。
木の根っこを、別の根っこが食べているのです!
ガブッ

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その横にもうひとつ。
木で作ったレの字の杭を逆さにして、根っこを上からおさえています。
さっきの根っこと逆で、上からかぶりついているような。
パックン

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ぴょんと飛び出していて足を引っかけるので危ないからと、
切られるところだった根っこでしたが、
こんなに珍しい形で生きているのだからと、
この形でおさえることにしたそうです。
もう4年前の施工だとか。

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見事に食べている・・。

切られなくて良かったね。

他の根っこに偶然噛みつかれ、
さらに人との出会いで変わった根っこの運命。

素敵なものが見れました。

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扇浦遊歩道(結いの道)という道の途中にあります。
通りがかったら、ぜひ足元に注目してみてください。

しもじょう