小笠原での作業・・荷上げ

本日は最高気温が、旭川で0℃、東京で5℃ですが、小笠原は22℃です。
とってもぬくぬくしています。
 
 
とはいえ、遊歩道整備作業はしっかりと。
先日は地元の皆さんと作業資材の荷上げをしてきました。
 
 
小笠原諸島では数ある遊歩道の一部を「近自然工法」で補修整備しています。
近自然工法は生態系(自然環境)の復元を目指した工法なので
整備するときもできるだけ自然の雰囲気を崩さず、侵食を止め、
植生等が回復していくように配慮します。
 
材料の木材は倒木や曲がり木など加工していない材をよく使用します。
ただし、それらを搬入するのはひたすら人力。
これが現代人にはきつい。
 
 
                 使用木材。チェンソーで切り出したところ。
      モクマオウという木。堅くてシロアリに強くて(小笠原ではこれ重要)とっても重い。
              大雪山ではこんな重い木は使ったことがありません。
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場所は赤線部の約4㎞。
ハートロックに行く道です。
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一人20㎏~50㎏ほどの木材を担ぎます。
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この日は役場の方や、ガイドさん、そして若者3名が頑張ってくれました。
若者3名は日頃、別業務で山を駆け回っている人たちです(通称ネコ隊)。
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2m近い木材は運ぶのも一苦労。
よく枝に引っかかる。腹が立つ。
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急こう配は本当につらい。
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現場についても荷上げは続く。
今度は周辺から石材の確保。
かごいっぱいの石材で50㎏以上はあるね。
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日頃事務職の人もがんばります。
重い荷物は降ろすのも一人ではきつい。サポートが重要。
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若者たちも体力の限界にチャレンジしてくれた。・・かな。楽勝だったかな。
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つらい作業こそ楽しんで。
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これだけ担げればたいしたもんだ。
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荷が重いと一人では立てないようです。
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重い荷を担ぐと普段気にしない段差がとても気になります。
高い段差はとてもつらく、不安定な足場は躊躇します。
そこが整備をする場所。
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平地の50㎏と登りの50㎏は全く違う。
たいへんだったと思う。
小笠原のプロフェッショナルは地下足袋が多い。
かっこいいね。
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日頃事務職の人はこんな仕事は少ないと思います。
良い経験になったと思ってくれるとありがたいのですが・・。
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おかげさまで木材、石材がかなり集まりました。
今後の作業がとても楽になります。
本当にありがとう。
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帰りは身軽になって速い。
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この作業、荷上げのノルマはなく皆さん自発的に担いでくれました。
無理するな、と言ってもがんばってくれました。
心意気に感謝します。
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日頃使っている道を、自分たちで直すと愛着が生まれます。
大切にしようと思います。
ちょっとだけでもいいからこういう体験をすると自然保護に対する視点が変わります。
理屈も大事ですが、感覚や感性が身に付くととても楽しくなりますね。
自然保護はこういう気持ちや感覚も大事じゃないかと思います。
 
今後も整備は続きます。
地元の方々と一緒に頑張りますよ。