今年の仕事②・・・旭岳方面(裾合平、当麻乗越、中岳)

大雪山旭岳にはいくつかのルートがあり、そのうち2路線の一部で
巡視や補修作業をやりました。
この辺りは2年目になります。
 
           姿見から当麻乗越まで、そんなに高低差はなく歩きやすい道。
              花の時期や紅葉時期には登山者も多くなります。
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補修すべき個所はたくさんあります。
これは10年ほど前に作られた石組み。
流水の影響で土が掘れてしまって段差が高い。
歩きにくいし今にも石が崩れそう。崩れたところも多い。
木と石を使って崩れにくく、歩きやすく。
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これも10年ほど前に施工した石組み。
ここの施工は自分も関わっていたので何とかしたいと思っていた場所。
崩れそうだなぁ と思っていたら・・
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雨にやられて・・
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崩れた!!
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でも、すぐ直す。前よりも強固に。歩きやすく。
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雨の日に観察すると、自然は直すべき個所を教えてくれます。
流水でもって脇が削れている。
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簡単に補修。だけど木の角度や水の流れは考えないとだめだね。
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ガリー侵食で歩きにくい場所。
侵食深さも年々増していました。
そばには涸れ沢、大量の石材。やりやすい場所です。
約2時間で完成。
やる気があればすぐできるんです。あと技術と体力と資材と情熱と・・・
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うまくいったと思うけど、たぶん誰も施工したことに気が付かない。
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ピウケナイ沢。
登山者を見ていると、ここの徒渉はいつも大変そうです。
登山靴を脱いで素足で渡る人も多い。ここで引き返す人も多い。
当麻乗越からの紅葉は素晴らしいのにここまで来て引き返すとは・・・。
昨年からは簡易的ではあるけれど飛び石を置くようにしました。
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大水があれば流されるけど時期前にはまた直します。今年も最後まで持ってくれた。
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中岳分岐から間宮岳方面。
ここの維持管理も仕事でした。
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どうしても補修したかった場所。
業者の施工が中途半端で植物がダメになりそうだった場所。
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周囲の石材を集めて土留め石組みです。
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下の植物は上から踏まれて瀕死の状態。
上の植物群も法面の土壌が崩れ続けています。
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踏圧はなくなり、土留めにもなった。  と思う。
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この日は小笠原諸島から手伝いに来てくれた人もいました。
石運びばかりで申し訳ない。
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おかげで気になっていた箇所は何とかなりました。来年に点検です。
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最後の日はロープの撤収です。
積雪はあるけどいい天気。
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中岳付近は冬でした。
登山者は20名ほどいましたが皆さん楽しそう。こちらは凍えそう。
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こんな感じでぼちぼちと補修や整備ができました。
この場所は2年目ですが、計画を立てて段取りをし、少しずつ施工する。
というやり方で結構整備が進みます。
労力や予算がなくても何とかなる場所も多いですね。
逆に予算があってもヘンテコな施工というのも多くあります。
自然をよく観察し、できることを増やしつつ良い整備をしていきたいもんです。