山に登ってクジラが見える

現在、小笠原父島の衝立山(ついたてやま)から千尋岩(ちひろいわ)までの
遊歩道を整備しています。
 
歩き始めて数日経ちましたが、このコースは面白いです。
山道を歩き終点に行き着くと海の絶景が広がります。
山道の植生は独特のものがあるし、
終点の柵もない200mの崖から見下ろす光景はなかなか見れないと思います。
 
出発地点は小港海岸近くの北袋沢から。
 
           筒に石を入れて入山者をカウントします。
           終点の千尋岩までは約4㎞(片道)の距離です。
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コース内は標識は一切ありません。
遊歩道、昔の道、調査の道、獣道などがありなかなか判別が難しい。
基本はガイド同伴のコースです。
ほとんどの道はしっかりしていますが、初めての人は迷うと思う。
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ゆったりと歩いてました。
地面に巣を作るようで、野ネコに食べられてかなり数が減ったとか。
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歩き始めて3,5㎞ほど、突然視界が開け海が見えます。
この瞬間が本当にいい。
ここからでもクジラが見えます。
ここまで来ると目的地の千尋岩が見えます。
この直下で整備作業をしています。
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千尋岩周辺は風衝地なので高い植物はありません。
見晴らしがよく広々としています。
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写真はよくないけど、とにかくいい景色。
解放感が抜群な場所。
今はクジラが子育てに来ているらしく、親子でいるのがよく見えるそうです。
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高さ200mほどの崖を見下ろすのに柵も何もなし。
怖くて立って見れませんでした。高所恐怖症です。
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写真見て思い出しただけで手に汗かきます。
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だけど気になる。
この周辺の侵食状態がとても気になる。
必ず侵食拡大する地形、地質。今のうちに止めたい。
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この風衝地は植物の育つ土壌が非常に少ないので
踏みつけられて植物がなくなると簡単に赤土が露出します。
赤土だけでは植生の回復はとてもたいへんです。
風衝地の植生は非常にデリケートなものが多いです。
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もともとは植物の高さまで土があったのでしょうね。
この赤土が露出してしまった原因は人間の踏圧によるところが大きいかもしれません。
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このコンクリの基礎も埋まっていたはずです。
これ以上の侵食拡大は防ぎたいですね。
今回、なんとしても侵食を止める施工をしたいと思っています。
利用の方法も同時に考えていけるといいのですが。
良い場所なだけに大事にしたいですね。
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帰り道、よく見かけるのが野ヤギ。
恥ずかしながらヤギって白だと思ってました(ユキちゃんのイメージ)。
ここのは白、黒、茶、ぶち、三毛などたくさんいます。
のんびりした鳴き声でほのぼのしますが、植物被害はとってもひどく
野ヤギの駆除が盛んに行われていました。
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明日もたくさんの人が関わって、遊歩道の整備を行います。